TPUで同じ構造の物体を垂直方向にスタックしていく場合、最初の部分のレイヤがうまくくっつかないことがあります。下図はブッシュのような構造物の例です。手前の黄色く囲んだ部分のフィラメントがうまくくっついていません。この現象はプリントが進行するにしたがって外側に広がっていく形状の場合に特に顕著に表れます。

上図で奥に写っているのは改良版のブッシュです。綺麗にプリントされているのがわかります。違いはスタックの最下段だけ形状を変更した点です。下図を見てください。この図面はFreeCADを使って回転体の断面を表したものです。「く」の字部分の角度が下側と上側で異なっていることが確認できます(下側の方がより立っている)。約9°の違いですが、これだけでスタック最下段の安定性が増します。

ブッシュの断面図

どうでしょうか?参考になりましたでしょうか?TPUはGPLに比べてフィラメント自体が柔らかいので斜め方向にプリントするときには特に角度に注意が必要です。